読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

どら猫亭日乗

読書や音楽、時評もどき(?)など、なんでもござれのブログです。

【演奏会アーカイブズ】名古屋市民コーラス第44回定期演奏会

今日は、日本特殊陶業市民会館フォレストホールにて、名古屋市民コーラス第44回定期演奏会を聴きに行きました。テーマは『イギリス宗教音楽の饗宴』。曲目は次のとおり。

エルガーベネディクトゥス
ラター:グロリア
ヴォーン・ウィリアムズ:ドナ・ノビス・パーチェム

ソプラノ:半田美和子
バリトン:与那城敬
指揮:藤岡幸夫
管弦楽:名古屋フィルハーモニー交響楽団

どれも初めて聴く曲ばかりで、あまりイギリス宗教音楽に馴染みがない。強いて言えば、ブリテンの『戦争レクイエム』だけである。イギリスはあまりクラシック音楽の作曲家を輩出していないということもあるだろう。しかし今回、どの曲も素晴らしい、聴いてよかった曲ぞろいだった。

エルガーベネディクトゥスは、牧歌的な美しさで魅了したが、最後になって、輝かしいフォルテにはびっくりした。エニグマ・バリエーションなどで知られる作曲家は、こんな宗教音楽を作ったのか。

ラターのグロリアは、宗教音楽よりは映画音楽のような明るさが目立つが、神を賛美する想いがちゃんと出ている。金管楽器が目立っていたのも印象的。

『グリーンスリーヴスによる幻想曲』が有名なヴォーン・ウィリアムズが作曲した『ドナ・ノビス・パーチェム』(私たちに平和を与えたまえ)は、藤岡さん曰わく「イギリスではよく演奏している曲で、CDもあるがあまり日本では演奏されない」という難曲である。エルガーとはあまり有名ではないが、激しさもあるドラマチックな曲で、その反面救済を感じさせる美しさと純粋さが同居して、その対比が見事にバランスが取れている。
半田美和子さんのソプラノ、与那城敬さんのバリトンもよく、二人の美声には心惹かれた。
何より驚いたのが、名古屋市民コーラスの合唱がハイレベルだったこと。難曲だけに苦心したこともあるが、藤岡さんも驚くほどかなり頑張ったそうで、その結果が伝わったと思う。名フィルとの相性もよく、うまくマッチしていた。

今朝はパリでの同時多発テロが勃発し、数多くの犠牲者を出した痛ましい事件がありました。また現在は戦争法案が可決され、ヴォーン・ウィリアムズの曲のようなことが起こりかねない事態にあるように感じます。平和への祈りが伝わったこの演奏会、本当に心に残ってます。



f:id:satosuke-428125:20160409061534j:plain