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どら猫亭日乗

読書や音楽、時評もどき(?)など、なんでもござれのブログです。

演奏会アーカイブ:名古屋フィル第433回定期演奏会

今日は、名古屋フィル第433回定期演奏会を聴きに行きました。曲目は、次のとおりです。

ラフマニノフ
交響詩『死の島』
パガニーニの主題による狂詩曲
交響的舞曲

指揮:マーティン・ブラビンズ
ピアノ:上原彩子
管弦楽名古屋フィルハーモニー交響楽団

今シーズンをもって、名古屋フィル常任指揮者を退任することになったマーティン・ブラビンズさんの最後の定期演奏会は、オール・ラフマニノフ・プログラム。ブラビンズさんは、母国イギリスの音楽はもとより、ドイツやロシアなど、レパートリーは幅広い。ラフマニノフもそのひとつ。そういえば、初めてブラビンズさん指揮を聴きに行ったのも、ラフマニノフ交響曲第3番だった。それから、2シーズンも聴きに行く機会に恵まれなかった。ようやく昨年7月の定期で、念願かなって聴きに行った。ムソルグスキーホルストも本当に聴きに行ってよかった。
今回のラフマニノフ・プログラムも、彼の思い入れたっぷりの選曲と指揮ぶりを発揮した。
交響詩『死の島』は、ベックリンの名画にインスパイアして作曲したもの。岩と糸杉の島の薄気味悪い情景、死への畏れが描かれている。折しも東日本大震災の日当日と翌日での演奏あって、その津波などの災害が思い出して、ぞっとするような感じがした。時々、軍艦島を連想しぞっとした。
チャイコフスキー・コンクールで日本人初のピアノ部門第1位で話題になった、上原彩子さんをソリストに迎えた『パガニーニの主題による狂詩曲』。これも有名で、ピアノとオーケストラのための変奏曲という形式で、特に第18変奏は有名だ。
この演奏は、今まで聴いたことのない出来映えだった。上原さんの繊細ながらダイナミックな弾きぶり、もう圧倒、そして魅了されたの一言に尽きる。ライヴで聴くのは初めてだが、こんなにすごい演奏を聴けるとは、思ってもみなかった。もちろん各変奏もチャーミングで面白いが、最後にかけての凄まじい集中力には、さすがである。

交響的舞曲は、ピアノ二台でも演奏されることもあるラフマニノフの名曲。彼はこの曲に思い入れがあって、自作では高く評価しているという。
全曲そうだったが、ブラビンズさん入魂の指揮ぶりだった。ラフマニノフのロシアのロマンティックもダイナミックも、すべて出し切ってオーケストラと一体となって音楽を作り上げていくのが、客席から伺えた。ブラビンズさん、すべてを出し切った表情で、団員や客席に笑顔を振りまく姿が印象的だった。

その後は、ポストリュードというミニ・コンサートが開催。上原さんのピアノで、ラフマニノフ初期の作品『楽興の時』の前半を演奏した。若き頃の感傷と情熱が美しく、切ないメロディーを、余すことなく表現した。パガ狂とこの演奏にノックアウトされ、帰りにタワレコラフマニノフのアルバムを買った。

ポストリュードには、ブラビンズさんも客席で聴いていらしたので、このままお別れするのも寂しいので、会ってお礼を言い、サインもしていただきました。本当ににこやかで、温かい方でした。今回で最後は寂しい限り、でもいつか客演で来てくださることを祈ってます。ブラビンズさん、本当にお疲れさまでした。そして、素晴らしい演奏をありがとうございました!


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