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どら猫亭日乗

読書や音楽、時評もどき(?)など、なんでもござれのブログです。

名古屋フィル第436回定期演奏会

今日は、名古屋フィル第436回定期演奏会を聴きに行きました。曲目は次のとおりです。

モーツァルト:歌劇「魔笛」K.620~序曲
ピアノ協奏曲第27番変ロ長調 K.595
ラヴェル:ラ・ヴァルス
バレエ「ダフニスとクロエ」第1&第2組曲

指揮:高関健
ピアノ:アレクサンデル・カジェヴ
管弦楽名古屋フィルハーモニー交響楽団

今回は、モーツァルト生誕260周年のことあってか、前半がモーツァルト2曲、後半がラヴェル2曲というプログラムになった。特に後半のラヴェルは、僕好みの曲なので期待していた。

魔笛」序曲は、正直いまひとつだった。冒頭部分のファンファーレが、ちょうど軽い感じになっていた。もう少し、厳粛な感じというのは大袈裟だが、重みが欲しかった。全体的には、モーツァルトの音楽世界は保っていた。

モーツァルトのピアノ協奏曲第27番のソリストは、第9回浜松国際ピアノコンクールで第1位で優勝したアレクサンデル・カジェヴ。今年20歳のイタリア生まれである。しかし、演奏は風格があって、しなやかで瑞々しい。モーツァルト最後のピアノ協奏曲は、僕の好きな曲のひとつで、特に第2楽章の典雅でこの世のものとは思えない美しさは、本当にたまらない。
モーツァルト晩年の境地を反映するような協奏曲だけあって、うまく引き出して演奏できるだろうかと、内心不安だったが、第1楽章を聴いただけで、それは吹き飛び、彼の演奏に聴き惚れた。特に第2楽章は、繊細な美しさと典雅な雰囲気を引き出した。僕はサー・クリフォード・カーゾンの演奏をよく聴いているが、カジェヴさんの演奏はそれに匹敵するようなものだったといっても過言ではないだろう。彼はモーツァルトの音楽世界を、生き生きとした表情で演奏した。
アンコールは、プロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番の第3楽章。エネルギッシュでリズミカルな曲で、鍵盤を叩くようで、きらびやかな音色を引き出し、聴衆を魅了した。
ちなみに、浜松国際ピアノコンクールの本選協奏曲で、指揮をしていたのが高関さんで、カジェヴさんとはそこでプロコフィエフの第3番で共演している。ホワイエでその様子を少し見たが、まさに息がぴったり合った演奏で、今回のモーツァルトでもそれを感じさせた。これからが楽しみのピアニストです。ちなみに、浜松国際ピアノコンクールの優勝者は、名フィルとの共演が決まっているらしいです。

後半はラヴェル管弦楽曲2曲。「ラ・ヴァルス」は、僕の好きな曲。夢見るようなロマンティックでありながら、激しくドラマティックな、これぞワルツのなかのワルツ。きらびやかでロマンティック、どこかせつない感じも秘められている曲だが、まあまあという印象だった。きらびやかさは出ていたが、もう少し陰りが欲しがったかな。
ダフクロ組曲もまたしかり。もうちょっと迫力があってもいいかなと思う。しかし、オーケストラの音色の特色を生かしたラヴェルの魅力を引き出したという意味では、うまくいったのではないかとも思う。これでも、まだ物足りなさはあるのだが。

終演後に、カジェヴさんのサイン会があって、僕もCDにしていただきました。
それから、TwitterFacebookで知り合っている方々が、この演奏会に来ていたことを知り、驚きました。十人十色の感想ですが、それを読んで楽しむのも、また楽しいことです。



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