どら猫亭日乗

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演奏会アーカイブ:東京都交響楽団名古屋公演2015年

都響といえば、終身名誉指揮者の小泉和裕さんとの指揮で、サラマンカ・ホールでの演奏会で何度か聴きに行った。僕にとっては馴染み深いものだった。名古屋での演奏会は、今回が初。ちなみに楽団員の矢部達哉さん、古川展生さんの演奏も聴いたことがある。
ワーグナー楽劇『トリスタンとイゾルデ前奏曲と愛の死。甘美と悲劇が一体化した前奏曲と、溢れ出る歓喜と官能がロマンティックに描き出す愛の死。重厚でキレのあるインバルの指揮が見事。
そして、ブルックナー交響曲第4番『ロマンティック』。誰でも一度ぐらいは、ライヴで聴きに行ったほうがいい!オケの、交響曲の醍醐味がこの曲にある。楽団全員が全力投球で演奏しきった、最高のブルックナー。インバル&都響ブルックナー『ロマンティック』は、このコンサートホールにいる全員が、気持ちいい感じになったと思う。僕も演奏の余韻が頭のなかにも体のなかにも、まだまだ続き、気持ちいい気分になった。
その後、矢部達哉さんのツイートを見ていたら、なぜインバル指揮のブル4が心も体も響き続けていたかがわかってきた。インバルのディテールに対する執念の凄まじさが音楽を高尚にする。客席から矢部さんを見て、それに応じようとする姿が垣間見えて、かっこよかった。
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