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どら猫亭日乗

読書や音楽、時評もどき(?)など、なんでもござれのブログです。

名古屋フィル第422回定期演奏会

今日は、名古屋フィルハーモニー交響楽団第442回定期演奏会を聴きに行きました。
曲目は、次のとおりです。

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.61
ブラームス交響曲第2番ニ長調op.77

ヴァイオリン:イリヤグリンゴルツ
指揮:モーシェ・アツモン
管弦楽名古屋フィルハーモニー交響楽団

名フィル名誉指揮者のモーシェ・アツモンさんが、今年を持って現役を引退するというニュースは、長年の名フィルファンにとってはショックであり、寂しく思ったことだろう。名フィルとともに歩いていき、支えていったアツモンさん。有終の美を飾る今回の定期は、実は僕が初めて聴くアツモンさんの指揮である。すなわち、最初で最後だ。
そんなアツモンさんの最後の定期のプログラムは、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲と、ブラームス交響曲第2番である。ブラームス交響曲は、当初は第3番ヘ長調だった。第3番は、晩年に差しかかった時期に作曲したもので、ほの暗い情熱とセンティメンタルなメロディを込めた曲である。しかし、アツモンさんがそんな寂しく終わるような曲よりも、明るく幸福感に満ちた第2番を選んだことは、大正解だった。しかも、初めて名フィルを指揮した曲がこの2番で、思い入れのある大切な名曲である。
アツモンさんは、いわゆる”爆演“型の指揮者ではない。確かに激しさはあるが、必要以上に煽ったりしない。派手な感じはないが、聴いていて熱いと感じる。そして何より、音楽の形を崩さず着実に作り上げる。安心して聴いていられる希有な指揮者である。
ブラームスの田園交響曲といわれるこの交響曲だけあって、伸びやかで広大な大地にいるような感じの曲。アツモンさんは、本当にこの交響曲が好きで、愛しているのだと感じさせる名演だった。そして、終演後の達成感と幸福感が、ホーム全体を包み込んでいた。大喝采のなか、アツモンさんは、本当に幸せそうだった。まだベートーヴェンの第9演奏会があるが、これも聴きに行くことになっている。本当に最後の現役の演奏会。有終の美を見届けたい。

さて、イリヤグリンゴルツさんを向かえてのベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。先日宗次ホールで、パガニーニの24のカプリース全曲演奏会が話題になったばかりで、実はパーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィルハーモニーの演奏会と重なってしまい、聴けずになったのが悔やまれる。それだけに、今回の演奏会は本当に楽しみだった。
先日聴いた樫本大進さんの厚みがかかった演奏も印象的だったが、グリンゴルツさんは、爽やかで軽やかだった。第3楽章のロンドは、風のようにスキップするような感じだったが、軽く演奏してはいない。でも重たさもない。実にバランスのいい演奏だ。カデンツァも、アンコールのカプリース22番もすごかった。今回はワインベルクの協奏曲しか売られていなかったが(これもスゴい演奏)、サインをしていただき、カプリースタワレコのサイトで購入しました。


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